「あなたが一番幸せに思うこと、思ったことはなんですか?」
起業系のセミナーなどに行くと、よくこんな質問をされる。
なぜ起業系のセミナーでそういう質問をされるかと考えると、
自分のしたいことや、なりたい自分に気付かせるためなのだと思う。
(セールステクニックとして使われることも多いが。。)
しかし、私の場合はこの質問をされるといつも困ってしまう。
それは「幸せ」という言葉が自分にとってあまりにも抽象的すぎるからだ。
「楽しいと思うこと」、「ワクワクすること」と言われれば、
スポーツをしてる時、気の合う友人と飲んでいる時、
新しいことに挑戦している時などと、すぐに答えるだろう。
また、独身時代に「幸せは?」と聞かれても同様の答えを出していたと思う。
しかし、今の私にとって「楽しい」と「幸せ」は異なってきている。
良い父親をアピールするつもりは全然ないが、
やはり「幸せ」=「家族の幸せ」しか思い浮かばないし、
「幸せを感じる時」= 「子供と遊んでいる時」という回答しか思い浮かばない。
では、家族が幸せで子供と遊ぶ時間があれば、それだけでいいのか?
だったら会社員のままの方が家族は安心だし、子供と遊ぶ時間も確保しやすい?
だったら起業しない方が幸せ?
起業セミナーの思惑とは違う方向、どちらかという守りの気持ちが強くなってしまう。
しかし、それだけで私は「満足」なのか?
と自分に問うと、やはりそうではない。と、はっきり答えがでてくる。
たしかに家族、子供の幸せを自分の幸せと強く感じるが、
それとは別に自分が「楽しい」と思うことはたくさんある。
家族だけに目を向けて、それらの「楽しいこと」を我慢するというのは
世間的には褒められることなのかもしれないが、私はその考えは嫌いだ。
「家族がいるから仕方がない」、「子供がいるから仕方がない」、そう言って、
自分のしたい事や夢を諦めているはたくさんいると思う。
気持ちは理解できるが、私には自分のしたい事が「できない」のを家族の責任にしている、
「カッコ悪い大人」
に見えてしまう。
夢をいつまでも諦めるなとか、臭いことを言うつもりはないが、
少なくとも、自分の人生の選択を家族や他人のせいにする
ような生き方を私はしたくない。
難しいことかもしれないが、
家族を幸せにしながら、自分のしたいこともする、
そんな理想の人生を私は求めていきたい。